新古美術 朝比奈

新古美術 朝比奈

Collections作品紹介

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烙画 楼閣山水図
Pyrography  Painting of a palace and landscape

作家名 朴桂淡(月山・朴株淡)
手法 絖本・焼き絵
寸法 本紙115.5×33.1㎝
総丈198.5×45.0㎝
備考 サイン「為上山先生属 月山画」、印「月山」
製作年 李朝時代末期
状態 折れ、本紙ほつれ箇所あり。
付属品 時代箱
解説 上から山々、舟と人物、楼閣と流れるように描かれます。
熱した鏝(こて)で本紙を焦がして描く焼き絵「烙画」。「火画」とも呼ばれます。
焦がしで濃淡を出すべく、鏝を押し付ける時間で調節しますが、長くても穴が開いてしまうし、「スピード・構図判断・画技」が求められる難しい手法です。

作者の【朴桂淡(月山)(1869~1946)】は、朝鮮王朝時代の烙画を世に知らしめた烙画家。
別書籍では「朴株淡」とあり、両者共に印影が同じ為、「桂」「株」の篆書の読み違いがそのまま伝わったのかと想像します。(※個人の意見)
発見されている作品は紙本が主で、絹本の作品は貴重かもしれません。

朝鮮美術を愛した民藝運動の父・柳宗悦は、機関誌「工藝」(1938年3月号)で、実際に烙画する制作場面を目にし、「感動し幾ら見ても見飽きることはない」と発表しています。
制作当時と同じ様に、自然光に近い光で見ると、絵がより浮き上がり、画中の自然風景と人々の暮らしに想像が膨らむ美しい一点です。

【参考文献】
『特別展 李朝の絵画泗川子コレクション』(大和文華館)
『定本 焼絵考』(田部隆幸著/誠文堂新光社)

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