Collections作品紹介
Artist 作家名 |
Hakuin Ekaku 白隠慧鶴 |
---|---|
Material 手法 |
Ink on Paper 紙本・墨 |
Dimensions 寸法 |
本紙90.6×29.0㎝(Image) 総丈187.5×41.8㎝(Mount) |
Caption 備考 |
【Sentence Meaning】 By the plum blossoms held in the sleeves, we know that this is the deity of Kitano Tenmangu Shrine, who wears a heavenly robe of karaginu (Chinese garments). ・関防印「臨済正宗」、印「白隠」「惠鶴之印」 【賛】 「唐衣おらで北野の神ぞとは袖にもちたる梅にても知れ」 【意味】 「これが天衣無縫の唐衣を着た北野天満宮の神であることを、袖に持つ梅によっても知りなさい」 ※「唐衣」=天神の着る中国風の道服 ※「おらで」=織らない衣。つまり、ありえないものであり、天神・天女の召し物を指す。 【解説】 「文芸の守護神、学問の神様」と称される菅原道真(天神) を文字絵で表した作品。 白隠は、自身と同じ「丑年、丑の月、丑の日、丑の刻」に誕生したと伝わる菅原道真に縁を感じ、 また、白隠自身が「天神の再来」と称されていた事もあってか、 白隠作品に登場する人物達の着物には「梅鉢紋(天神の紋)」が書かれている事が多い。 「渡唐天神」という画題は、「道真が夢の中で無準師範のもとへ赴き、禅道の修行を行い、一夜にして印可(熟達した弟子に与える許可)を得て梅の一枝をもって帰った」という話にちなんでおり、本作品の天神は、「南無天満大自在天神」という名号で構成された衣を着ている。 「南無天満大自在天神」とは、神としての天神を現し、「人々の中に元からある仏の心」を衣として表現している。 |
Period 製作年 |
Mid-Edo period 江戸時代中期 |
Condition 状態 |
Slight creases and stains. わずか折れ、シミ |
Accessory 付属品 |
Box with Kohitsu Ryoshin's appraisal. 古筆了信(1863~1946)極箱 |
Biography 略歴 |
【Hakuin Ekaku (1686~1769)】
Hakuin Ekaku (1686~1769)was one of the most influential figures in Japanese Zen Buddhism. He is regarded as the reviver of the Rinzai school from a moribund period of stagnation, focusing on rigorous training methods integrating meditation and koan practice. 【白隠慧鶴(1686~1769)】 江戸中期の僧。臨済宗中興の祖。 500年に一人と称えられた高僧。 15歳で郷里駿河(静岡県)の松蔭寺で得度。 信濃飯山の道鏡慧端(正受老人)の法をつぐ。 各地を巡歴して修行を積み、のち松蔭寺にもどり,享保3年京都の妙心寺首座。 余技としての画や書を民衆の教化に用い、「駿河には過ぎたるものが二つあり、 富士のお山と原の白隠」と土地の人々に慕われた。 臨済宗一派である「鵠林派」の祖でもあり、門下には東嶺円慈、遂翁元盧などの逸材が多く輩出されており、後進育成に注力するとともに民衆にも禅を広めた。 その禅画作品は、国内よりも海外でいち早く評価されている。 明和5年12月11日死去。84歳。 |