新古美術 朝比奈

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Collections作品紹介

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Segment of Shin-Chokusen Wakashu Vol.14
新勅撰集切 巻十四断簡

Artist
作家名
Material
手法
Ink on Paper
紙本・墨
Dimensions
寸法
本紙 23.4×16.2㎝(Image)
総丈139.0×31.0㎝(Mount)
Caption
備考
〔原文〕
※ ()部分は本文の前後補足箇所。

(わひぬれはいまはとものをおもへともこゝろしらぬはなみたなりけり)
采女(うねべ)まちにて右近のつかさのざうしにまかり出(いづ)る人を まち侍けるに行過(ゆきすぎ)なから立ちよらず待ちけれは
采女明日香
みかさ山きてもとはれぬ道のへにつらきゆくてのかげそつれなき
(きさいの宮の御方にさふらひける時さとにいて侍とて九条右大臣頭少将に侍けるにつかはしける  右近)

〔通釈〕
(想いわずらい悩んで出家してしまおうと そう思うようになってしまったのも私の思いを知らない人への悲しい恋の結末の涙ゆえであるなあ)

采女町(天皇の食事に携わる後宮女官の居住区である大内裏内の采女町)で右衛門府の詰所に退出する人(藤原実頼とされる)を待っておりました時、通り過ぎながら立ち寄りませんでしたので詠みました詩
采女明日香

近衛府の人であるあなたは来ても訪ねておいでにならず、それを恨めしく思いながら通っていくお姿をみるとなんと冷たい事でしょう。

(后宮のお方に伺候していた時、里に退出いたすということで九条右大臣が頭少将でございましたのに贈った歌)

〔作者〕
【采女明日香(?~?)】
醍醐天皇の宮中に出仕。藤原実頼や右近とも親交があった。
【右近(?~?)】
右近(父の官名に因む女房名)衛少将藤原季縄(平安時代貴族)女。
醍醐天皇中宮穏子(藤原基経女)の女房(身分の高い女官)

〔参考文献〕
『新勅撰和歌集全釈五 巻第14~15』神作光一・長谷川哲夫2004風間書房
Period
製作年
鎌倉後期~南北朝
Condition
状態
本紙経年の擦れ程度
Accessory
付属品
Box included
箱付
Biography
略歴

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